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去年の大賞受賞者 アフターケア相談所ゆずりは の高橋亜美さんインタビュー

現在、自宅のある岐阜から新幹線で東京・国分寺の「ゆずりは」まで通われているという去年の大賞受賞者高橋亜美さん。児童養護施設や自立援助ホームを卒業した後の子供達の支援をしています。「チャンピオン・オブ・チェンジ」大賞受賞から六ヶ月たった現在のご様子や、受賞後の変化についてお聞きしました。

 

Q.受賞から半年、どんな変化や反響がありましたか?

 

昨年12月に大賞を頂いた直後にとてもたくさんの取材や寄付がありました。どちらも本当にありがたかったのですが、いちばん嬉しかったのは、7年やってきて、こんなに応援してくれた人たちがいたと改めて感じられたことです。こんなにいろんな人に支えられて、みんな見守ってくれていたということがすごく嬉しかった。この活動を認め、ねぎらってもらったり、お手紙や寄付をいただいた。日頃つい忘れがちなことを初心に戻って振り返る機会をもらえたのがすごくよかったと思います。代表なので自分の名前ばかりが出がちですが、一緒にやってくれている仲間やずっと支えてくれた人たちがいたからこその賞だと思っています。優等生みたいな答えになっちゃってますけど(笑)、さらに頑張ろうと心を奮い立たせる機会になりました。

それから、授賞式には女性議員の方が何人も出席なさっていたので、受賞後は国会議員、都議会議員、市議会議員などの事業所見学もぐっと増えました。皆さん、チャンピオン・オブ・チェンジをきっかけに私たちの活動のことを知ってくださったみたいです。

あとは、工房で作っているジャムの売り上げが伸びました。「応援したいので何かできることはないか」と問い合わせをいただく時に、私が「寄付するか、ジャムを買ってください」ってお答えしていたのもあってか、大量に買ってくださる方もいました。

 

Q. 受賞後、ご自身の心境などに変化はありましたか?

 

さっきの答えと重なるかもしれませんが、この活動は一人でやっているわけではないということを再認識しました。私という個人に対してではなく、これまでやってきた「ゆずりは」の活動に共感して選んでいただけたのだと思う。這いつくばって、一緒にやってくれる仲間がいて、母親でもある私が外で走り回っていてもそれを支えてくれる家族がいて、たくさんの人が繋がっていてくれたからこそ、と。それから「ゆずりは」で支援している人たちからも、受賞を知って「おめでとう」と声をかけてもらいました。日頃接している子どもたちが、お世辞も入っているのでしょうけど「亜美さんだから、選ばれるべくして選ばれたんだよ」みたいなことを言ってくれたりもしました。いつも悪態ばっかりついている子たちに言われたのがすごく嬉しかったです。地道な仕事なので、励みになりました。同じように地道にコツコツやってきている仲間がたくさんいるので、もっと彼らが外に知ってもらう機会があってもいいんじゃないか、そんな機会を私も作りたいと思いました。

 

Q.チャンピオン・オブ・チェンジは自薦ではなく他の人からの推薦で候補者を募っていますが、高橋さんを推薦なさったのはどなたですか?

 

お世話になっていた企業の方が推薦してくれました。自分で申し込む形だったら応募してなかったと思います。誰かが自分をちゃんと見ていてくれて、こうした賞に推薦してくれるということが、とても嬉しくて、心に残りました。

 

Q. 授賞式の思い出は?

 

8人の入賞者の中から自分が選ばれるなんてまったく思っていなくって。他の入賞者の皆さんと一緒に、用意されていたお酒をぐいぐい飲みながらほろ酔いで会の進行を待っていました。大賞に選ばれて、念のため準備しておいてくださいと言われていたスピーチも全然考えていないし、びっくりでした。

 

Q.英語を学びたいそうですね?

 

はい。ボストンの女性リーダーシップ研修に行きたくて。(注:賞の創設者である米国のフィッシュ・ファミリー財団がボストンで開催しているリーダーシップ研修)ある程度の英語の能力が必要ということなので頑張らないといけないんですけど、なかなか勉強する時間の確保が難しいのが現状です。

広い視点を持って、いろいろなことをどんどん吸収したいという気持ちがあるかな。経営も学べ、現地のいろんな施設を見られる充実したプログラムと聞いたので、外に出て違うものを見て、自分たちのやり方を改めて見つめたり、見直したり。学ぶ機会をもっと持ちたいと思っています。

それに、子育てや押し寄せてくるような仕事から少し離れて、単純にボストンに行って息抜きしたい。(笑)

 

Q.第2回チャンピオン・オブ・チェンジ大賞の公募が始まります。最後にメッセージをお願いします。

 

私が活動している分野に限らず、地域課題解決のために日々孤独に頑張っている人や団体はたくさんあって、私は大切な仲間だと思っています。

 

団体の規模の大小にかかわらず、社会に必要なことをコツコツ続けている姿をより多くの人たちに知ってもらいたいです。私がそうだったように、「あなたのことを見えないところで見ている人がいる」っていうことを伝えたい。

 

大きなことを成し遂げたことを評価する賞はいろいろあると思います。

でも、チャンピオン・オブ・チェンジ大賞は、多くの人には知られていないけれど、地道に活動を続けてきた人にスポットを当ててくれる。こうしたコンセプトも、この賞のすごくいいところだと思っています。

 

チャンピオン・オブ・チェンジ大賞は、女性が自分に自信を持ち、これまでやってきたことに誇りを持てる機会となる賞です。私がそうだったように、自分が積み重ねてきた活動を改めて大切に思える機会が、たくさんの女性に訪れるといいなと思っています。

 

インタビュー後、サポートしていた子供の就職の面接につきそうと, 次の待ち合わせ場所に向かった高橋さん。

飾らない自然体の受け答えが印象的でした。高橋さんありがとうございました!

 

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